竹内薫先生の講演会(代官山・蔦屋書店)

2014524()に東京・代官山の蔦屋書店にて竹内薫先生の著書『数学×思考=ざっくりと いかにして問題をとくか』(丸善出版)の販促イベントとして竹内薫先生の1時間の講演会とサイン会がありました。

竹内先生はポロシャツにジーンズに革靴とラフな服装で、腕時計を付けずにおいでになりました。

竹内先生はツイッターでも「蔦屋書店が綺麗」なことを呟いていらっしゃいましたが、綺麗な蔦屋書店の店舗をたくさん写真に撮ったそうです。

 

講演のタイトルは、『仕事に役立つ理系思考~科学書をビジネスに応用する』というものでしたが、実際には竹内先生の過去の著作を紹介しながら関連した話をするというものでした。

 

竹内先生は以下の著書をお持ちになりました。

「パソコンによる広告管理」

「世界が変わる現代物理学」

「コマ大数学科特別集中講座」

「体感する数学」

「宇宙のかけら」

「シュレディンガーの哲学する猫」

「不完全性定理とはなにか」

 

『数学×思考=ざっくりと いかにして問題をとくか』を書いた理由;

NHKの「クローズアップ現代」でG・ポリアの『いかにして問題をとくか』を取り上げたとき、この本が売れているだけでなく、この番組の視聴率も良かったことから、理系でない数学に興味をもつ人が多いことが分かったことがきっかけ。

 

竹内先生は、義理の母親の法事にレンタカーで行った時、ポルシェでないことに驚かれたそうです。テレビに出ているのでお金を稼いでいると思われていたようなのですが、竹内先生のような文化人タレントはお笑いタレントより1桁ギャラが低いそうです。

それにもかかわらず、竹内先生のタレント事務所は先生をテレビに出したがるとのこと。その理由は講演を増やすためです。

1回の講演で、1冊の本と同じ収入が得られるそうです。

コンピュータの本が出てから科学書が書店の隅に追いやられて、科学書が売れない時代になっているとのこと。

 

「パソコンによる広告管理」(1989年)

 これは竹内先生が留学中に書いたものですが、お父さんから留学費を出せないと言われて書いたものです。

 この本を書いたことにより、留学後に広告代理店から仕事が来たそうです。

 それをきっかけに30歳代はデータサイエンティストとしてプログラムを書き、作家より十倍の収入を得ていたとのこと。

 然し乍ら、竹内先生のプログラムは優れていたのですが、他の人がデータ入力ミスをしたために、クライアントに謝りに行かなければならない事態になり、それをきっかけにデータサイエンティストはやめたそうです。

 

「世界が変わる現代物理学」(ちくま新書、2004年)

 相対性理論と量子力学についての本ですが、本書で相対性理論が分かると、世界の見方が変わる。人生観も変わるそうです。

 相対性理論を理解するというのは、「限界突破」であるとのこと。

 例えば英語が聞き取れなかった人が、ある時聞き取れるようになるのを「限界突破」と竹内先生は称しています。相対性理論を理解するというのは、英語が聞き取れるようになるのと同様の「限界突破」であると。

 竹内先生によると相対性理論の本は多いが限界突破していない本が多いとのこと。

 科学ではなく自分の分野でも限界突破はある。音楽、英語、美術の分野で限界突破して欲しいと竹内先生はおっしゃいました。

 ビジネスの成功者は限界突破した人たちである。良い科学書には限界突破が書いてあると講演の最後におっしゃいました。

 

私も昔、アマチュア無線の免許を取るためにモールス信号を聞き取る練習をしていたとき、ずっと聞き取れなかったのがある時急に聞き取れるようになった経験があります。その時、限界突破を経験したのだと思います。

 

「コマ大数学科特別集中講座」(扶桑社新書)

 ビートたけしさんのすごさについて語られました。

この番組にはヤラセは無かったとのこと。

 ビートたけしさんは番組で問題を解くのを楽しんでいた。

 番組が続いた8年半の間、一度も遅刻やすっぽかしは無かったそうです。

 先日、「たけしのTVタックル」の収録に行ったとき、ビートたけしさんは竹内先生にポワンカレ予想やペレルマンのことをしきりに話しかけてくれたほど数学が好きだそうです。(その部分は本放送ではカットされるだろうとのこと。)

 

「体感する数学」(エンターブレイン)

 この本の続編の「体感する宇宙」の担当編集者は上梓される一週間前にクビになってしまったそうです。

 竹内先生と出版社は未だに「体感する宇宙」の契約でもめているとのこと。

 竹内先生が今後「体感する◯◯」という本を出す時は、今までの本のような装丁は使えないそうです。また、出版社が竹内先生以外の著者で「体感する◯◯」という本を出すことは可能だそうです。

 

「宇宙のかけら」(講談社)

 本書はあまり売れなかったそうですが、竹内先生の中では自分のベスト3に入る本とのこと。

 愛猫のカロアが18歳で死んでしまったことがきっかけで書いた本です。

 竹内先生は結婚して鎌倉から横浜へ引っ越すときカロアを連れて行くかどうか迷ったそうですが、環境が変化するのは良くないと考え、鎌倉に置いてきてしまったとのこと。

 

この話をきっかけにTOKYO ZEROについても言及されました。犬と猫の殺処分を東京都で2020年オリンピックまでにゼロにしようという運動です。

 

「シュレディンガーの哲学する猫」(中公文庫)

 科学も哲学であるとのこと。

 本書は始めは売れなかったが、文庫本になったら5万部売れたそうです。

 竹内先生が5万部以上の理工書ベストセラーを出すのは約5年に一度です。

 本書は6月に少女マンガとして出版されます。6月15日くらいが発売日だそうですが、その前にいくつかの書店に市場調査として並ぶとのこと。

 

以上で講演は終わってしまいましたが、「不完全性定理とはなにか」(講談社ブルーバックス)について竹内先生がどんなお話をなされる予定だったのかとても興味があります。

今回の会場は竹内先生を中心に半円形の形に椅子が並べられていて、講演者と聴講者の距離が大変近かったのが良かったです。

 

講演後のサイン会の際に、「コドモ英語でも限界突破出来るでしょうか?」と先生に質問したら、「もちろん。」と答えてくれました。

 

この記事が役に立ったら、下のボタンをクリックして下さい。